フッ素樹脂・テフロンの中でPTFE(4フッ化)にて成形されたシートやチューブなどの素材は、JIS規格において寸法、寸法許容差が規定されています。
現在は、JIS K7137[プラスチック-ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)素材]において規格化されており、従来あったPTFEテープ(JIS K6887・四ふっ化エチレン樹脂テープ)、PTFEシート(JIS K6888・四ふっ化エチレン樹脂板)、PTFE丸棒(JIS K6889・四ふっ化エチレン樹脂丸棒)、PTFEチューブ(JIS K6890・四ふっ化エチレン樹脂チューブ)、PTFEパイプ(JIS K6897・四ふっ化エチレン樹脂パイプ)、これらの規格は廃止されました。
JIS K7137-1では素材の要求及び分類、JIS K7137-2では試験片の作り方及び諸物性の求め方が規定されています。PTFEに対する要求事項としてJIS K7137-1では、各素材の寸法及び寸法許容差、引張強さ及び引張破壊伸び、寸法安定性、密度、硬さ、色調、絶縁耐力(DS),破壊電圧及び電気的欠陥などが規定されています。
PTFE素材は一般品(タイプP)と寸法安定品(タイプS)に区別され、寸法安定品のみJIS K7137-2によって測定され、全ての寸法最大変化値は、0.5%を超えない事と規定されています。
JIS K7137-1において、PTFE各種素材の寸法は23±2℃で測定しなければならないとされています。PTFE製の切削テープ、切削シート、切削フィルム、成形シート、丸棒、ロッド、押出チューブ、押出パイプ、スリーブの寸法許容差について。
PTFEテープ、PTFEシート(切削テープ、切削シート、各種フィルム) | ||
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寸法 | 許容差 | |
厚さ | 0.1mm未満 | 0mm~+0.01mm |
0.1mm以上 | 0mm~+10% | |
幅 | 最大30mm | 0mm~+3% |
長さ | 0mm~+2% | |
PTFEシート(成形シート) | ||
寸法 | 許容差 | |
厚さ | 5mm未満 | 0mm~+0.75mm |
5mm以上 | 0mm~+15% | |
幅 | 0mm~+3% | |
長さ | 0mm~+3% | |
PTFE丸棒、PTFEロッド | ||
寸法 | 許容差 | |
直径 | 10mm未満 | 0mm~+0.6mm |
10mm以上 | 0mm~+6% | |
長さ | 500mm以下 | 0mm~+10mm |
500mmより長い | 0mm~+2% | |
PTFE丸棒(センターレス品) | ||
寸法 | 許容差 | |
直径 | 10mm未満 | 0mm~+0.04mm |
長さ | 500mm以下 | 0mm~+10mm |
500mmより長い | 0mm~+2% | |
PTFEチューブ(ファインパウダーからの押出し薄肉チューブ) | ||
寸法 | 許容差 | |
内径 | 5mm未満 | ±0.25mm |
5mm以上 | ±5% | |
肉厚 | 1.0mm未満 | ±0.1mm |
1.0mm以上 | ±10% | |
長さ | 0mm~+2% | |
PTFEパイプ(ラム押出しパイプ、スリーブ) | ||
寸法 | 許容差 | |
内径 | 10mm未満 | -0.6mm~0mm |
10mm以上 | -6%~0mm | |
外径 | 10mm未満 | 0mm~+0.6mm |
10mm以上 | 0mm~+6% | |
長さ | 500mm以下 | 0mm~+10mm |
500mmより長い | 0mm~+2% |
パイプは、2次加工製品で要求される呼び寸法になるよう同心円状に機械加工出来なければなりません。
パイプ内径の偏心は、呼び内径寸法の4%を超えてはなりません。