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Oリングの製造方法(送り焼き成形、大口径成形)

大きな口径のOリングを製造する方法

送り焼きOリング

大口径のOリングを製造する時によく用いられる製造方法です。一般的なゴム製品がプラスチックのように溶かして接着できないためにこの方法が用いられます。専用の金型を使用し連続加硫(つなぎ合わせて加硫、継ぎ加硫)する方法で、送りながら作っていく様から送り焼きOリング、つなぎOリング、継ぎOリングなどと呼ばれます。
加硫=架橋


送り焼き成形の概略

送り焼きOリング概略図1

ここでの疑問は、

(1)このような面倒なことをせずに押出し成形で丸紐eを作りその両端をつければよいのではないか。

ゴムは、一度加硫(架橋)したものは、均一的な溶着が出来ません。一部ウレタンのように熱溶着が可能な材料がありますが、接着剤などを利用するため接着部分に継ぎ目が出来ます。その継ぎ目が破損の原因になる可能性があります。

(2)それでは、生ゴム(未加硫)の押出し紐の両端をつなげて加硫缶などに入れて加硫成形品にすればよいのではないか。

確かに,そのような成形方法もありますが、プレス成形に比べ圧力がかかっていない分、 製品の信頼性に欠けます。

(3)それでは,なぜ送り焼きは、継ぎ目もなくプレス成形品と同様の物が出来るのか。

下記に送り焼きOリングの成形方法を簡単に説明させていただきます。


送り焼きOリング製作方法

加硫ゴムひも→送り焼きOリング製品不可=加硫接着不可
未加硫ゴムひも→送り焼きOリング製品=加硫接着
(加硫=弾力のない生ゴムを加熱し弾力のある製品ゴムにする工程 加硫=架橋)

紐(ひも)の両端(つなげる部分)だけが未加硫状態の紐を作ればよい

加熱すれば加硫するのであれば、プレスする工程で紐の両端だけが加熱しないように、つまり加硫しないような製造方法をとればよい

(1)送り焼きOリング製造用金型(簡易図、イメージ)

送り焼きOリング金型1

(2)送り焼きOリングの製作

送り焼きOリング製造過程1 送り焼きOリング製造過程2

 

送り焼きOリングは ・・・・・・・・

1)一本作るのに、数回プレスが必要なため、割高になりますが、一般的なOリングの太さであれば、金型を流用できるため、金型代が不要な場合がほとんどで、トータルコストでは安価になります。
2)最終エンドレス状につなげる際に、金型に周りきる長さ以上であれば、Oリングの大きさを自由に設定できます。
3)小ロットでも対応することが可能で、先述の通り金型製作不要のため、比較的短納期で製作できます。
4)加硫接着で、熱プレス成形していますので製品に信頼性があります。

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