パッキン、テフロン、Oリング、フッ素樹脂、オイルシール、ゴムのパッキンランド

オイルシールの材料

オイルシールの材料はゴム部と金属部など複合されたものが多く、オイルシールの機能を十分発揮させるためには、これらの材料を考慮しなくてはなりません。

リップ部に使用される材料

金属部に使用される材料

オイルシールに使用される主なゴムの種類

ニトリルゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、
シリコーンゴム、アクリルゴム、テフロン等

項目

/

種類
















温度範囲
(℃)
特長
低温
高温
ニトリルゴム
(NBR)
-40 125 鉱油系の油に耐性があり,耐磨耗性にも優れているため,オイルシール用として最も多く使用されています。ただし,ケトンやエステルなどの極性溶剤には使用できません。
水素化
ニトリルゴム
(HNBR)
-25 140 オイルシール用としてのニトリルゴムの特性を保持し,さらに,耐熱性,耐油性,耐候性がニトリルゴムに比べ優れています。
アクリルゴム
(ACM)
× -25 150 耐油性は,ニトリルゴムと同じように優れており,耐熱性は,シリコーンゴムに次ぐ性能を持っています。また,耐候性にも優れていますが,耐アルカリ性や耐水性は,ニトリルゴムなど他のゴムより劣ります。
シリコーンゴム
(VMQ)
× -60 225 優れた耐熱性,耐寒性と耐候性を兼ね備えたゴムです。ただし、耐アルカリ性や耐水性は,他のゴムより劣ります。
フッ素ゴム
(FKM)
-20 250 シリコーンゴムをしのぐ耐熱性を持つゴムで,優れた耐油性と耐薬品性もあわせもっています。オイルシール用ゴムとしての特性は,各種ゴムのなかでバランスがとれており,最も優れています。
エチレン
プロピレンゴム
(EPDM)
× -40 125 耐水性,耐極性溶剤性,耐無機薬品性,耐候性に優れたオイルシール用ゴムです。ただし、耐油性は劣ります。
スチレン
ブタジエンゴム
(SBR)
× -45 100 耐極性溶剤性,耐水性に優れたオイルシール用ゴムです。ただし,耐油性は劣ります。
四ふっ化
エチレン樹脂
(PTFE)
-65 260 耐熱性,耐寒性,耐薬品性,耐候性に最も優れ,低摩擦係数のオイルシール用材料です。ただし,ゴムに比べ弾性が劣ります。
ファブリック -50 160 合成織維を主原料としていますので,従来のフェルト材に比べ耐熱性,耐ほつれ性に優れた材料です。

◎:耐性があります ○:特定の場合を除いて耐性があります
△:特定の場合を除いて耐性がありません ×:耐性がありません
耐油性には、りん酸エステル系、水-グリコール系などの難燃性作動油は含みません。
温度範囲に記載されている温度は、一般的にオイルシールに使用される場合の目安です。
高温側:最高温度で連続使用の場合は、相当温度が低く設定されます。
低温側:TR10を適用しています。


ばね(スプリング)・金属環

オイルシールに使用される、ばね、スプリング、金属環と密封対象物との適用

ばね及び金属環の種類と適用
ばね及び
金属環
材料
ばね 金属環
標準材料 専用材料 標準材料 専用材料
一般のオイルシールに
幅広く使用
水、耐腐食性、
耐薬品性、ガスなど
の用途
一般のオイルシールに
幅広く使用
水、耐腐食性、
耐薬品性、ガスなど
の用途
JIS G 3521 SW
(硬鋼線)

JIS G 3522 SWP
(ピアノ線) 
JIS G 4309 SUS
(ステンレス鋼線)
JIS G 3141 SPCC
(冷間圧延鋼板及び鋼帯)

JIS G 3131 SPHC
(熱間圧延鋼板及び鋼帯)
JIS G 4305 SUS
(冷間圧延ステンレス鋼板)
JIS G 4307 SUS
(冷間圧延ステンレス鋼帯)
密封対象 SUS304 SUS316 SUS304 SUS316
潤滑油
グリース
× ×
水蒸気 × ×
海水 × × × ×
× × × ×
アルカリ × ×

○:使用できます ×:使用できません



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