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EPDMと水道水


EPR=EPM、EPT=EPDM

エチレンプロピレンゴムについて

昔、エチレンとプロピレンの共重合によって出来るゴムをEPR、第3成分としてジエン系モノマーを添加して出来る三元共重合体をEPTと呼んでいましたが、最近では、ASTMの基準に従って、前者であるEPRはEPM、後者であるEPTはEPDMと呼ばれるようになっています。EPDMが開発されてからは工業的にも広く使用されるようになってきましたが、この両者をほとんど区別することなく流通している現場も多く、さらにはゴム業者の一部でも知らずに同等に扱っているため、最近の使用方法の多様化で問題になる場合も多くなってきました。
  エチレンプロピレンゴムは、耐水性と耐薬品性、また耐オゾン性に優れた材料であると画一的に推奨されるものではなく、供給されるエチレンプロピレンゴムの性能と使用される環境とを総合的に判断する事が必要です。特別な例を除いて一般的にゴムとして耐オゾン性、耐水性、耐候性などは、EPDMよりEPMの方が優れています。それはEPDMには第3成分としてのジエン系モノマーが添加されているために、ジエン系すなわち分子に二重結合をもつために劣化しやすくなっています。それでも昔は他のゴムよりは優れていたこともありそれほど問題視してなかったようです。
  ではなぜ第三成分を添加するのかは一言で言えば架橋が容易に出来るという事です。EPMは架橋が非常に難しいですがEPDMは架橋が容易で過酸化物架橋はもちろんのこと硫黄加硫も可能です。そのようなことからEPDMは、様々な工業用品、生活用品等に広く使用されるようになっています。


現在、EPDMパッキンが使用されている箇所
水道周り、お風呂周り、下水道関係、食品製造装置類、食品プラント関係のガスケットやヘルールパッキン、様々なポンプ類、ゴムホース、薬品関連製品、など


EPDMと水道水残留塩素

ここ最近になってEPDM製のパッキンが短期間で劣化するといったことが多発しているようです。多いのはEPDMパッキンの軟化劣化で表面から黒い粉が流出する現象です。一部かなりの高温化で使用した場合は硬化劣化も見られます。これは、近年の環境悪化とともに水質も悪化してきたためにとった対策の結果、水道水中の残留塩素濃度が増加したことがあげられます。さらに生活の質の向上によって温水を使用する機会が多く、この残量塩素と高温状態の相乗効果によって劣化が多発するようになってきています。これらは、EPDMの第3成分のジエン系モノマーが塩素のアタックを受けやすいことやEPDMパッキンによく使用されている補強剤のカーボンブラックが残留塩素を吸着しやすいのと水分を吸着しやすいことが関係しています。


エチレンプロピレンゴムと水道水残留塩素対策

現状ではまだまだ多くのEPDMパッキンを水道水や食品関連プラントなどに使用していますが、今後の対策として考えられるのは以下の通りです。

パッキンの材質にEPDMを使用しない。
これが一番の早道ですが、適当な対応材を検討しなくてはなりません。シリコーンゴムやふっ素ゴムにも多少の問題があります。EPDMをやめてEPMに切り替える。あるいは、シール性は落ちますが樹脂のテフロン製のパッキンに切り替えるなどが考えられます。

カーボンブラックを使用しない。
シリカなどに切り替える。ただし強度の低下には注意が必要です。

パッキンを使用しない。
根本的にシールする部分をなくすることを検討する。なかなか難しい問題です。

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