リップパッキンは、シール部の形状がリップ(唇)になったパッキンの総称であり、スクィーズパッキンは、その名前のようにゴム状弾性体を、相手面に圧着(圧縮)させてシールします。また、どちらもセルフシールパッキンで、流体などの圧力によってシール面の圧力が増し、限界に達するまで、最適に漏れをとめる作用を働かせます。
リップパッキンとスクイーズパッキンの違いなど
呼称 | リップパッキン | スクイーズパッキン |
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主な種類 | Uパッキン、Vパッキン、Lパッキン、 Jパッキン、(ダストシール/スクレーパ) |
Oリング、Xリング、Dリング、Tリング |
漏れ止め原理 | 流体物をリップパッキンで密封するとき、流体に圧力がかかるとリップの先端近くに、流体圧より大きな圧力で、摺動面に圧着している部分が生じて、セルフシール作用によって、流体の漏れ止め作用が行われます。 | スクィーズパッキンを溝に装着し、圧縮して、つまりつぶししろ(スクィーズ)を与えて密封(シール)します。低圧の場合は、パッキン自体の弾性により、また、高圧の場合は、パッキンが溝の片側に押しつけられて変形し接面圧力を増して密封(シール)します。 |
使用個所 | 限定されます。 主に往復運動用に使用されます。 |
広範囲に使用されます。 とくに固定用では、最高の パフォーマンスを発揮します。 |
運動時の 接触圧力分布 |
比較的安定しています。 | ばらつきが出易く一定していません。 運動用に使用するときは、注意が必要です。 |
始動摩擦 | 比較的小さい。 | 大きい。 |
運動時の 磨耗量 |
比較的少ない。 | 比較的多い。 |